あるお坊さんの話  その二

急いで連絡をし、事の経緯を細かく伝えたところ、それなら〇〇〇の〇〇〇〇が良いんじゃない?ということになり、さっそく住所と連絡先を聞き出そうとした正にその瞬間!!

突然携帯の音声が、プツン と途切れ、あれぇ?おかしいなぁと電源をいれたり切ったりの操作を暫く繰り返した後、やはりなんとも反応しないので、これはバッテリーの電気が切れたのではないかと思い急いで充電器に繋いでみました。

しかし目の前で、充電中の点滅を示す筈の機器のランプも全く点かない、 暫く頭が混乱して30秒程見つめていたでしょうか、ハッと我にかえり、少し離れた固定電話のところへ急いで行って、もう一度かけ直して今起こった出来事の事情を話し、連絡先の電話番号を聞きだしたその瞬間、 目の前の視界に入っていた、切れていた筈の充電器の点滅ランプが突然ピカピカと光り出しました。

はあっ? と思わず声が出てしまい、充電器がたった今動き出したと興奮ぎみに伝えると、電話口のむこうで、 あぁ、それはその人のところに行かれたら困るからじゃないの? と事も無げにいわれ、妙に納得してさっそく連絡先を伝えますと電話を切りました。

充電器のところへ戻り、携帯の操作をしてみたところ、先程まで全くフリーズしてピクリとも動かなかった携帯は、何のことはない、全く普通の状態に戻っていました。

すぐにWさんに連絡を入れ、その母親には例のお坊さんに適当に理由をつけて断りを入れてもらい、その日のうちに早速娘をつれて〇〇〇へ行って貰いました。

後日Wさんから、教えてもらった通り母親が家に帰って供養をしたところ、娘の怯えた様子はその日からぴったりと止まったと教えて貰い、良かったですねということになりました。

この話には実は後日談があり、何日か経ってからその親子がWさんと一緒に御礼を言う為お店に来られました。

うちのお店の構造は京都の町屋みたいに細長く、一番奥にレジがあるのですが、親子が奥まで来られてお礼などのやりとりをしているまさにその時、娘が奥の方をみて急に泣き出しそうになったので、 えぇっ!うちの店もかっ! と思わず鳥肌がたち、何か居るのかなと話をしながら三人は帰られました。

しかし、実は自分には思い当たるふしがあったのです。

それまでに別々にお店に来られた二人のお客さんから、店の奥が何か嫌な感じがすると言われたことを、そういえばと思い出しました。


この話は自分がお店を廃業するまさに最後の日に、その理由が判明します。

続く

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