グローバリズムが国と社会を破壊する理由
自分がニュージーランドという国に対して思い浮かべるのは、自然が豊かで安心、安全なチーズや果物等の農業製品が美味しいというイメージでしょうか? ニュージーランドば英連邦の一員であり、ファイブアイズ(イギリス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド)の一員でもあるのですが、日本人の感覚ではアングロサクソンの先進国で暮らしやすい国という認識だと思います。 しかしですね、今ニュージーランドは大変な状況になっているのです。 自分は、大学時代は東京に居りまして、Far east network という米軍の極東放送を良く聴いていました。 日本地図を広げますと、日本は世界のほぼ真ん中に位置していますけれども、日本という国は世界の多くの国の視点から見ると極東、すなわち世界の東の果てに在るのです。 しかしニュージーランドに至っては、オーストラリアのシドニーからNZの首都であるオークランド迄の飛行機が東へ三、四時間も掛かり、さらに南半球にあるという、日本どころか世界の東の最果ての陸の孤島の様な存在なのですね。 この地理的なハンディキャップのせいで、物流コストの負担が重く伸し掛かり、輸出企業が育ちにくいという社会構造になってしまっているのです。 その停滞した社会に対して政府が推し進めたのは、不動産の取得に税金を掛けないというものでした。 そして、政府は隣国のオーストラリアとの相互の往来を完全に自由化するという協定も結びました。 その優遇税制政策により最初のうちは不動産売買が活発になり、経済も活性化していましたが、段々と土地を転がしたり賃貸で利益を上げたりする人達が増えてゆき、不動産関係の業種がニュージーランド経済全体の半数近く迄占めるという歪な経済構造になってしまいました。 その結果どうなったのか、何処かに勤めて真面目に働くより、不動産収入を得ている方がはるかに儲かるという事態になったのです。 しかも都会では不動産価格の高騰により、働き盛りの人達が家を購入したりするのはほぼ不可能な状態になってしまいました。 そういった不動産を持たない働き盛りの人達は、自由に往き来できる隣国のオーストラリアへ続々と脱出する事となり、著しい人口減少問題が起こったのです。 何せニュージーランドに居るよりオーストラリアのほうが給料がはるかに高いので、当然の帰結であったと言えるのでしょう。 それを穴埋...