外国人労働者の問題について考える 総集編その二

当時会社をやっていた頃、自分のまわりでかかわった事があるオーバーステイ(不法滞在者)の人は、ネパール人、フィリピン人、韓国人でした。

自分の友人でもあった、インド料理屋のネパール人のコックの親戚の人が、観光ビザで日本に来たものの、おそらく事前にこちらの給料の事をコックから聞かされていたのでしょう、在留期限が過ぎても帰らず意図的にオーバーステイしてしまいました。

彼女はその後、三年程こちらの理髪店で働いていましたが、同じネパール人の密告にあい、名古屋の入管に収監されてしまいました。

そしてそのまま強制帰国となりましたが、数ヶ月経ってから自分の携帯に突然連絡があり、現地の状況を色々と聞くことが出来ました。

彼女が強制退去になってから、今までにもうかれこれ十年は経っていると思いますが、当時彼女はネパールの首都であるカトマンズに住んでおり、物価や賃金はネパールの何処よりも断然高かったはずです。

しかし、そのカトマンズで働いていたにもかかわらずその給料は日本円換算で月に七、八千円にしかならず、日本の給料の事を思うと馬鹿馬鹿しくてやってられないというような事を電話口でこぼしていました。

日本の法律では強制退去の場合、五年間は再入国できませんが、彼女は五年経ったら必ずまた日本に来ると話していました。

しかし、義理の兄のコックも結局国へ帰ってしまいましたし、それ以来何の音沙汰も無かったので、おそらく彼女の夢は叶わなかったのでしょう。

自分の友人のコックはバラモン(司祭)というカーストの階級で、彼女も同じカーストですから、現地ではおそらく裕福な階層だったと思われますが、その彼女が住んでいる首都での賃金と、日本の一地方都市の大衆理容のバイトの給料が二十倍以上違うわけです。

こちらで一月働けば、現地の収入の約二年分にはなる訳ですから、まあオーバーステイしたくなる誘惑に駆られるのも無理もないかと、当時その話を聞いて思ったものです。


自分は前回も書きましたが、UNHCRや左派系言論の突き上げで認定基準の緩和をするのは絶対に反対です。

たとえ厳格に認定を行った結果、率が十倍に跳ね上がろうともそれが正しい結果であればそれで良いのです。

認定された人が日本に来て、日本や日本人にたいして敬意を持ち、幸せになってもらえるならば素晴らしいことです。

〇〇系日本人で良いではないですか、自分はそれを喜んで受け入れます。


終わり







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