コルカタの聖 テレジア マザー・テレサ その十二




その年の秋も、だんだんと紅葉が平野部まで色づき始めた頃でした。

突然自分の携帯に、神の愛の宣教者会のシスターから着信がありました。

すぐに教会に伺い、作業をするための部屋へ案内されると、そこにはいろんな種類の沢山の段ボール箱が積まれていました。

それらの箱は、十一月に名古屋の布池教会で行われる、マザー・テレサの列聖を祝うミサに来られた方達にお渡しするスーベニアということでした。

他にも信徒さんなのか、数名の方がみえましたが、何点ものお菓子やマザーにかかわる記念の雑貨等を、一点一点間違えないように袋の中へ過不足なく詰める作業をしていきました。

このカトリック布池教会は、名古屋教区である中部五県の司教座聖堂として中心的役割を果たしており、その規模も教区随一で礼拝堂も非常に広く、用意した記念品の数ははっきりとした記憶はありませんが、数百単位で相当な数用意していたと思います。

2016年11月の3日、布池教会はマザー・テレサの列聖を祝う方達で、決して大袈裟でなく立錐の余地もない程沢山の方がおいでになり、立ってみえる方も結構いらっしゃいました。

晴れやかでかつ荘厳なミサは手順を追って粛々と進められ、名古屋教区の松浦悟郎司教もお祝いのスピーチをされましたが、最後に司教からは祝福もして頂きました。

ミサの締めのスピーチでは、あのあま教会のシスター長が登壇され、日本語と英語あわせて十分程は話されたでしょうか、本当に心のこもった素晴らしいスピーチでした。

ミサも終わった翌年、自分はあま市を離れることとなり、それ以来五年の月日が経ちましたが、あのシスターは果たしてお元気でいらっしゃるしょうか。

神の愛の宣教者会は世界の百五十ヵ国あまりにあり、すでに別の教会に移動をされてしまって日本にはもう居ないのかもしれませんが、自分はまだ彼女があまの地に居るような気がしてなりません。

もしも立ち寄る機会がありましたら、またブログに載させていただこうと思います。




終わり

























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