喫茶店モーニング 発祥の地

自分の父親は、昭和三十年代直ぐに駅前通りで喫茶店を始めました。


それと呼応するかのように、この地域は毛織物の一大産地として全国的にも有名になり、数多くの繊維会社や商社、大工場、個人の町工場等がこの濃尾地域一帯に広がっていました。


当時はガチャ万と言われており、織機が一回ガチャリと音をたてればお金が転がり込んでくるというように、生地を織れば織るほど飛ぶように売れていた時代でした。


昭和三十年代より、父親の喫茶店の周りにも毛織物を扱う個人の問屋が駅前通り一帯にたくさん集まりはじめ、やがて問屋街を形成して全国から毛織物の生地を買い付けに来るバイヤー達で非常に賑わうようになりました。


そういった人達との商談の場として、喫茶店が一日に何度も使われるようになり、喫茶店の店主が朝の珈琲に豆とゆで卵を付け始めたのがモーニングサービスの始まりと言われています。


父親が最初にそのサービを始めたのかは今となっては分かりませんが、モーニングサービスの黎明期にお店でもそういったサービスをしていたのは、幼い頃の自分の記憶にも確かに残っています。


記憶ではお店のモーニングサービスで、バターを塗ったトーストとゆで卵、ピーナッツが珈琲のサービスとして付いており、それに加えて布のオシボリまで出していたのを覚えています。


この尾張地区というのは、全国的に見ても喫茶店文化が日々の暮らしに非常に根付いています。


年間の一人当たりの喫茶店の支出金額なる統計があり、全国一なのはお隣のGF市で、自分の住んでいる市やNGY市も支出額はほぼトップクラスだと推定されています。


自分も若い頃はモーニングからランチ、午後の喫茶と一日に二、三回利用したことも結構記憶に残っており、喫茶店へ行くのが娯楽であるかのような感じでした。


市では、商工会が中心となって平成二十一年よりモーニング協議会を設立し、プロジェクト事業を展開して全国にこの地域のモーニング食文化をアピールしています。


しかしコロ○前迄は市内の参加店を募ってモーニンググランプリなるものを開催していましたが、昨今の事情により今はWEB開催などに形式が変更されているようなので、ご興味のある方は各自ご確認してみて下さい。


モーニングサービスの一部を紹介しますと、すべてドリンク代のみで

トースト•ゆで卵•サラダ•日替わりデザート•フルーツ(430円)

おにぎり二個•卵焼き•お漬物•味噌汁(400円)

ホットドッグ•茶碗蒸し•サラダ•焼きそば•フルーツ(350円)

自家製パン•菓子パン•ポテトサラダ•ゆで卵•スープ•お菓子(450円)

日替り炊き込みご飯•サンドイッチ•サラダ•ヨーグルト•ゆで卵•デザート•スープ(450円)

などなど、参加店のページを前の方から書き込むだけでこのような感じで、東京や大阪のお店の方からすると、原価率は一体どうなってるんだと悲鳴が聞こえて来そうです(笑)。


これに下手したらお店によってはおしぼりや蒸溜水のお水が付いてくるのですから、本当に大袈裟でなく世界に誇れる食文化だと思います。


これから先、地元の喫茶店へ朝モーニングサービスを食べに行った折には、地域の応援の為にもお店をブログに載せてご紹介していこうと思っていますので、乞うご期待下さい。






















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