霊媒体質の人々 其の十八 ある宗教家の顛末 四
先生の処へ自分が行かなくなってから半年か一年程過ぎた頃だったでしょうか。
自分のまた別の知り合いに、とても変わった人がおりました。
その人はいわゆる霊能者と言われる人達の範疇とは明らかに違っていて、何というかとても形容しにくいのですが、強いて言えば三次元の枠から完全にはみ出しているといった様な感じの人でした。
自分が今までに知り合った中で、ユニークさで一人だけ挙げるとすれば断トツでこの人になる位面白い? 人です。
その人が、ある時どのような経緯で行ったのかは知りませんが、とにかく例の先生のところへ行ったという話を後日、本人から聞かせて貰いました。
そこで出た話の中で彼女が言うには、あの大きな神棚、彼処に祀ってある神様は、先生曰く至高の神だと言われたけれども、どう考えても幽界レベルの霊じゃないかと思うという事を言われました。
自分も以前に先生から、この神棚に祀ってあるのは○○○○○という最高神だという話を聞いた時、何か非常に違和感のようなものを感じていた事を思い出しました。
彼女と会って話してからすでに結構な年月が経っていますので、その結論についてはあいにく失念してしまいましたが、恐らくは動物霊、狐霊の類いではなかったかという事になったんだと記憶しています。
(狐霊やお稲荷さんについては話し出すとまたとても長くなりますので、別のトピックでまたの機会に致します。)
自宅の近くで住んでみえた家は、たまたまある時その前を通ったら空き家になっていましたので、またいつもの如く何処かへ引っ越しでもされたのだろう位に思っていました。
そのようなことがあってからさらに二年か三年か経った、その頃にはもうすっかり先生のことは頭の片隅にさえ忘れておりました。
そんなあるとき、風の便りでその先生が亡くなったと言うことを知りました。
先生は自分よりはたいして年上でもなかったので、その年齢ではまだそこそこ若かったはずです。
それを聞いたとき時正直思ったのは、先生はやはり魂を盗られたのだろうなということが直ぐに頭に浮かびました。
続く
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