2023年 統一地方選挙 後半戦を振り返る 其の三

自分の世代にはとても馴染みがありますし、少し下の世代の方でもご存知かと思いますが、大阪府知事に二回当選した横山ノックという人が過去におりました。


彼は二期目の1999年には、235万票という当時の新記録となる得票 を得ており、今回の府知事選で吉村知事に破られるまでその記録が続いていたというとても人気のある政治家でした。(しかし彼は選挙期間中に運動員であった女性に対してわいせつ行為を働き、結局有罪判決を受けて知事を辞職することとなりましたが)


彼は府知事になる前には参議院議員も何期か勤めており、その前は漫画トリオという漫才コンビで世間を一世風靡し絶大な人気を誇っていました。


ここで敢えて個人的な事を言わせて頂くと、漫才師として非常に人気があったということと、政治家としての資質は本来ならば全く違うのではないかと自分は思うのです。


しかし大阪という土地柄はその他の地域とは少し違った独特な文化があり、おもろかったり人気があったりする人が立候補すれば得票もしやすいし、必然的に政治家になれてしまうという土壌があるのです。


今回の統一地方選挙では、維新の会は府議選挙で定員79人に対して55人、大阪市議選でも定員81人に対して46人という圧倒的過半数を獲得し、おまけに府知事と大阪市長もW当選するという圧勝でした。


しかも自民党では人気もあるあの高市さんの地盤の奈良県でも、自民党系の候補者を破り維新の会の知事を誕生させています。


そもそも関西地区というのは、創価学会が非常に強く公明党もガチガチの固い地盤を持っており、結果を見ると大阪は維新の一人勝ちと言っても決して大袈裟ではない感じでした。


維新の会という党は大阪で結党してから約十年の月日が経っていますけれども、やはり地元のノリというか気質を良くわかっている政党なのですね。


結党当時は、高視聴率で人気があった番組に出ていた有名タレント弁護士の橋下さんを看板にしていましたし、今回の吉村さんも年齢も若くとても爽やかなイケメンで、彼が今回得た圧倒的な得票率を考えると、肝心の大阪府政の政策的な争点がボヤケてしまったように感じられました。


今回の選挙では革新系は明らかな退潮傾向にあり、維新や国民民主、参政党といった保守中道政党が躍進しましたが、これからは今迄の自民党の独り勝ちというような事態はおそらくもう無いのではないかと思うのです。


そして議員の絶対数で増えたのは確かに維新ですが、客観的に言って増減率で一番飛躍したのが参政党であり(国会、地方合わせて125名)、おそらく維新と国民民主は政策的に似ているので統一会派を組むでしょうから、自民党に対して不満を持った有権者の人達の補完的な役割を担って、この二つの勢力が次の選挙以降に伸長していくのではないかと見ています。


このブログの読者の方は既にご存知の通り、自分は唯物論的な左巻きの思想は全く以て評価していませんので(何故なら現在の社会主義、共産主義体制の国をみてください、ろくでもない国しかありません)、若干の願望も入っている事をご了承ください。













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