ジャニーズ問題について考える 前編 BBCの告発

今年の三月にイギリス国営放送のBBCが、ジャニーズ事務所の前の社長であるジャニー喜多川氏が長年に渡って所属タレントの少年達に性的な行為を行なっていた、というショッキングなドキュメンタリー番組を放送しました。


BBCは世界的にとても影響力のある媒体ですから、この醜聞はあっと言う間に世界中に知られることとなり、当然のことながら日本にも飛び火して大騒ぎとなっています。


つい先日、現社長でジャニーの姪のメリー喜多川氏は謝罪会見を開いて、自分はジャニー氏の性癖については知らなかったとし、第三者委員会を設置して真相究明することはしないと釈明しましたが、彼女がそのことを把握していなかった等という戯言は1000%絶対に有り得ませんし、本当は出来ることなら今迄のように有耶無耶にしたかったのでしょう。


しかし、世界中に知れ渡ってしまったのでもうどうしょうもなくなり、嫌々ながら最低限の謝罪会見を開いて、何とか火消しをしょうとしたのが見え見えの謝罪会見であり、茶番劇でした。


数十年前になりますが、自分の記憶では国会でもこのジャニー氏の性癖については問題になり、取り上げられたのをテレビで実際に見ています。


この様な話は、普通であれば発覚した時点で大変な大騒ぎとなり、下手したらジャニー氏は逮捕、事務所は分裂か解散になるぐらいの大事件となるのでしょうが、何故ジャニー氏は50年にも渡って少年達に対する性的虐待をのうのうと続けてこられたのでしょうか?


このことは、日本の芸能界、ひいては芸能事務所とマスコミとのあいだのいびつなまでの関係性を如実に物語っています。


特に女性の方、ジャニーズのタレントの誰かのファンである、若しくはかつてはファンだったという人は非常に多いと思うのですが、ジャニーズ事務所というのは昔から非常にマスコミに対して強い影響力を持っていた存在だったのですね。


日本のテレビ局はそもそも視聴率を取ることが至上命題であり、視聴率によってスポンサーの広告料収入は変わって来ますので、ジャニーズ事務所に対して少しでも不利益をもたらすようなことを言えば彼等の所属タレントを回して貰えなくなるし、出演させられなければ視聴率が取れなくなり、結果的に局の収入も減り局が困るという力関係の構図が、両者の間に長年続いて来たわけです。


これはジャニーズ事務所の常套手段で、過去にもダ•パンプが人気が出た頃に手持ちのタレントを出さないという嫌がらせでダ•パンプ潰しをやっていましたし、少し前にはSMAPの三人の独立のゴタゴタがあった折、マスコミに彼等を出演させないように裏から圧力を掛けたことが発覚して、公取から厳重注意を食らっています。


ジャニー氏が所属事務所の少年達に性的虐待を続けていたあいだ、本当に微々たる僅かのマスコミのみが声を挙げたりしてはいましたが、その他大勢の殆どのマスコミはあらゆる手段を弄した事務所の圧力に屈し、この世界で飯が食えなくなる(仕事が出来なくなる)という保身から、敢えて取り上げる事もせず黙殺してきたという状況がBBCが放送する最近まで続いていたという訳です。


彼等がこれまでジャニーズ事務所に忖度してジャニーの悪癖を黙認してきたということは、ジャニー喜多川の行為(はっきり言って完全な性犯罪です)を間接的にせよ認めたことと同じことであり、同罪と言っても決して過言ではありません。


敢えて厳しいことを言わせてもらえば、「ペンは剣よりも強し」という社会正義の行使者としてのマスコミの本来の使命を、彼等は保身のために己の魂をジャニーに売り渡したのです。


前回のブログでは、正しくない事、正義ではないことが世の中に氾濫しているというようなことを書きましたが、今回のこともまさにそれを端的に表す一つの事例であり、これからの時代はますます真実のみが露見していく時代が到来してくるのだという事をヒシヒシと感じています。


それはつまり三次元的な価値観の時代から霊的な価値観の時代になっていくということです。


霊界では嘘や偽りというものはすぐに相手に露見してしまうので決して成り立たず、本来の姿がすべてあらわになる世界なのです。



後編へ続く

コメント

このブログの人気の投稿

わが町の隠れ吉利支丹にまつわる話 その八

わが町の隠れ切利支丹にまつわる話 その十