ジャパンブランド調査 海外から見た日本     その二 アメリカと日本の相克

17位 アメリカ 65.3%
アメリカについてはあまりにも書かねばならないことが多すぎますので、なるべくポイントを絞って書いていこうと思います。

そもそも日本にとってアメリカという国は、非常に因縁浅からぬ関係にあり、彼の国との関係を一言で表すならば、愛憎、相半ばといった感じでしょうか。

江戸幕府の長い日本の鎖国政策の扉を無理矢理こじ開けたのも、浦賀に二度も軍艦でやって来て開国を迫ったペリー提督であり、それが切っ掛けとなって日本は世界の表舞台に登場することとなりました。

そして開国後僅か数十年で、西洋列強と肩を並べるまでの国となったのです。

そもそもアメリカという国は、ピルグリムファーザーズでWASP(ホワイト アングロサクソン プロテスタント)がアメリカ大陸に入植をした事から始まった白人国家であり、自由とは何かということを建国より体現しながら自由を守るということを標榜してきた国であります。

しかしアメリカは自由に固執するあまり一般人に銃を所持することを認めているような数少ない極めて特異な国であり、自由を侵害されたとやたら訴訟を起こす彼等の社会を見ていると、最近のLGBTの問題も如何にもアメリカらしい話で、日本とは本来全く感性の合わない対極の国であるということが分かります。

かたや日本という国は、いろいろなルーツを源流に持ちながらもその都度内に取り込み調和していき、独自の民族魂を培ってきた極めてユニークな亜細亜の国家です。

アメリカが、その影響力を考慮して白人を代表する国家であるとするならば、かたや日本はその他の有色人種を代表するような立場の国でありますし、アメリカ本土を唯一攻撃したのが日本であり、世界で唯一原爆を日本に投下、使用したのがアメリカなのです。

アメリカと日本はある意味、両極端な価値観を持っている存在ですので(白人対非白人、絶対神のキリスト教対自然をも包括した独自の宗教観、唯物的な力の論理対形而上の精神性を重んじる価値観等など)、彼らの価値観にとっては、日本は得体の知れない自分達とはまるで違う恐ろしい存在として映っているのでしょう。

先のアメリカとの戦争についても、その必然的な背景を考えるならば、当時の欧米列強諸国のアジアに対する人種差別に根差した帝国主義的植民地支配が行われていたという当時の世界に対して、日本との関わりとは?という視点を考慮に入れて考えなければなりません。

当時のアジア諸国のなかでは、唯一独立を保っていたのは日本とタイ国のみで、それ以外の全てのアジア諸国は欧米列強の苛烈な植民地支配の軍門に下っていました。

今でも左巻きの人達(左系の政党や新聞社、TV局、マスコミ)は「日本の侵略戦争」を殊更あげつらっていますが、当時の世界情勢を考えれば日本の戦争行為のみに非があったと一方的に決めつけることはあまりにも一面的であり、全体像を可視化するものではありません。

日本という国は、第一次世界大戦後のパリ講和会議において、「人種差別の撤廃」条項を連盟規約に明記すべきであると世界で初めて主張した国でありましたが、この提案は時のアメリカ大統領であったウッドロウ・ウィルソンによって否決されてしまいました。

当時はアメリカでも黒人の差別的奴隷労働が普通に行われていましたし、世界でも白人国家の植民地収奪が盛んに行われていた時代です。

自分は決して右翼でもありませんし、先の戦争を正当化する為に論理展開をしている訳でもありません。

そういった偏った考えに異議を唱えるには、それなりの極めて明快な理由があるからなのです。



極めて大事なお話は次に続きます。




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