小泉進次郎さん、総裁選出馬会見時のトンデモ質疑

今回は元のトピックに戻る予定でしたが、どうしても皆さんにお伝えしたい事が出来ましたので今回の話題を挟ませて下さい。


小泉進次郎元環境相が、9月6日の党総裁選の立候補記者会見で、とんでもない質問が飛び出して話題になっていました。


彼は国民の間にも高い知名度があり、ルックスも宜しいことから、マスコミの耳目を集め易いという意味でとても影響力もあり、一般、議員票ともに「本命」候補の一人と目されています。


しかし彼は国際会議の場で「気候変動にセクシーに取り組む」という意味不明な発言をした過去がありまして、首相になった場合、彼の答弁能力で果たして大丈夫なのかという不安視する声が出ているのは致し方無いことなのかもしれません。


新聞の記事によりますと、記者会見の場で、あるフリージャーナリストが、
「小泉さんが首相になってG7に出席したら、「知的レベル」の低さで恥をかくのではないかと皆さん心配している。それこそ日本の国力の低下にならないか。それでもあえて総理を目指すのか」
という何とも失礼極まりない表現で、小泉氏の総理としての資質を問い正しました。


これはですね、この質問者のこの様な言い草は流石に失礼で叱責を免れないと自分は思うのですが、これに対し小泉さんは
「私に足らないところが多くあるのは事実だと思う。
完璧でないことも事実だ。
しかし、その足りないところを補ってくれる最高のチームをつくる。
(初当選から)15年間、野党の経験、与党の経験、積み重ねてきた。
そういったことを国際社会の舞台でも発揮して、国民の皆さんに大丈夫だなと安心感を持っていただけるように最大限努力していきたい」
と決して不機嫌になる様子もなく、模範解答で切り返したのです。

上記にお話しました通り、これは環境相に就任直後、米ニューヨークの国連本部で開かれた気候変動サミットに出席した後の記者会見で、「気候変動のような大きな問題はセクシーに取り組むべきだ」などと発言し、「言っている意味が分からない」と日本だけでなく、海外のマスコミでも悪い意味でニュースに取り上げられてしまいました。


また環境大臣として訪れた福島県で、東京電力福島第1原発事故による汚染土の最終処分場について問われ、
「30年後の自分は何歳か、発災直後から考えていた。
健康でいられたら(県民との)その30年後の約束を守れるかどうかの節目を見届けることができる政治家だと思う」
と答えたのも、まったく意味不明な「進次郎構文」として語り草になっています。


総裁選出馬会見では、別の記者からも「大臣時代の発言をどう総括しているのか」と指摘され、
小泉氏は「環境大臣時代の私の発言が適切に伝わらなかったとしたら、それは反省している。
今後そういったことがないように、しっかりと国民の皆さんに伝えたいことが明確に伝わるように、努力をしていきたい」と返答しています。


自分の前のトピックでもお話していますが、確かに彼の言動についてはその答弁のあまりのユニークさ故、不安視する声が出るのはやむを得ないかもしれません。


しかしながら、ご本人を目の前にして「知的レベルが低い」とは、これはもう誹謗中傷の様な話で、些か悪意に満ちているのではないでしょうか?


質問したジャーナリストの学歴が何かは自分には分かりませんが、おそらく彼は、あの意地の悪い言い方からすると、小泉さんが地元の選挙区のあまり偏差値の高くない大学出身であるのを念頭において話しているものと思われます。


確かに国会議員の学歴については(特に自民党系議員)、東大京大を始めとする旧帝大や早慶でその多くが占められており、やっと次に上智やマーチ、関関同立、地方の国公立が出てくる感じで、私学のBF(ボーダーフリー、全入)に近い大学の出身者はあまり見当たりません。


自分は、質問者の言い方の何が問題なのかと言うと、彼の言葉じりが、学歴のヒエラルキーの価値観で物を言っているのではないかと言うニオイがプンプンするからなのです。


確かに小泉さんは自分からしたら宇宙人みたいなな感じで、彼の言い回しも非常に変わったところは有りますけれども、しかし、公の場で小泉さんのことを、それを以て知的レベルが低いなどと言うことは絶対に出来ない筈です。


それはまた別のお話しでして、あの独特の言い方は彼の性分であり、彼は彼の独特な価値観で地元の大学を選んだのかもしれないからです。


一般的な認識では、東大出が一番賢いと皆さんは思われているかもしれませんが、「東大話法」という言葉が世間には有ります。


これは東京大学教授の安富歩氏が、かれの著書で提唱した用語でして、東大関係者からは只のこじつけで、東大とは何の関係もないと反発する向きもある様ですが、実際に東大出の官僚や政治家達のなかには、わざと難解な言葉を駆使して本題の趣旨と論点をずらす様な言動の人達が国会の答弁などでは沢山みられますから、あながち当たらずとも遠からずというのが妥当なところでしょう。


昔、宮沢喜一という、派閥の領袖であった自民党の政治家が居りました。


彼は国会の答弁で、通常一般の人達が使用するような外来語の慣用語ではなく、英語の誰も分からないような専門用語をやたらと答弁のなかに挟んでいて、このオジサンは自分が賢いんだということをアピールしたいのだろうかと思ってみていましたが、案の定宮沢さんは東大出で、彼の派閥も東大出の議員が非常に多く、お公家集団などとと言われていましたね。


同じく東大出の、立憲民主党所属議員である原口一博さんも、彼のYouTubeチャンネルで、わざと難解な言い回しをするのはやめて欲しい、同じ東大出身者として恥ずかしいと憤慨していました。


まあ要は、東大を出て知恵があるから賢いのかと言うと決してそうでも無く、真実の言葉を的確に話せるのかどうかというのは、その人の誠実さや人間性に依るところが大きいと思うのです。


確かに学歴もその人の本質を推し量る一つの指標ではありますけれども、それはあくまでもその人の一部分であるというだけのことなのです。


特に政治家の場合は、本人にどれだけ魅力があるのかという人間力の部分の方がより重要で、政治家の資質としてより大切なファクターだと思うのです。


今回の記者会見は、事前に質問を受け付けて、記者は座席指定と異例の形で行われた様でして、選挙対策本部は、その様な措置を講じたのは「参加者が増大したことによる混乱を防ぐため」とその経緯を説明しています。


しかし、実際の質疑応答については通常の挙手制で行われており、関係者に言わせると「事前に質問を受け付けることで想定問答に厚みを持たせられるし、想定外の質問も減らせる」と指摘しており、これは小泉さん側に配慮された記者会見であったとも言えます。


ただ告示後には公開討論会が控えており、現在進行系で生の声で討論をしなくてはいけませんから、他の並み居る論客達とのディベートを小泉さんがいったいどう乗り切るのか?


小泉さんが本当に彼の本領を発揮出来るのかは、これからに掛かっています。


PS
小泉さんは他の候補者のように人格的に問題があったり、対人関係で嫌われている様なところはあまり無い様ですので、他の誰とも違う(価値観)という意味で若干のリスクはあるものの、意外と面白いかもしれません。


自分は前のブログでは高市さんを推しましたが、今現在では石破さん、小泉さんとの三つ巴の状態であると分析しています。


しかし、派閥の論理で意外なダークホースが決選投票に残るという可能性もありますから、これから一月強の間、本当に目が離せません。



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