特別寄稿 ”Night birde”(野鳥)という生き方をしたある末期癌の女性 中編

この言い回しはあまり日本語的では無いものの、敢えて直訳すると、「幸せになろうと決心する前に、人生これ以上の困難が無いことを待たなくてもよい」ということになります。


日本語としては少し分かりにくいのですが、この言葉は彼女がステージに立ったときの(霊的な)心の状態を素直に表しています。


「たとえどんな困難(末期癌に冒されて死に直面した肉体)があろうとも、あなた(わたし)は幸せになることを待たなくてもよい」


もしも誰かがその様な状態になったときに、こんなことを笑顔で口に出来る人が果たしてこの世にいったいどれだけ居るというのでしょう?


だから、サイモンや他の審査員達は彼女の言葉を訊いて困惑したのです。


ステージでサイモンのゴールデンブザーを受けたあと、ジェーンはバックステージでこのように独白しています。


「私の生存の可能性は2%、だけど2%は0%じゃない。

2%は充分、みんなに知って欲しい(2%もあることは)素晴らしいことだって」


もしも末期癌であると宣告された人が、もしも主治医から2%どころか50%の生存率だと言われたとしても、果たしてこのブログをご覧の皆さんがその様な立場になったとしたらどうでしょう?


彼女はおそらくとても霊的なステージの高い魂なのだと思います。


今の人生で行なったことのすべて、そしてどのように魂が想ったのか、そのことだけしか魂の世界には持って帰れないのだということを彼女は知っていたのでしょう。


人生を少しでも長く生きられること、経済的な成功、地位や名誉、愛という名のエゴ、現世御利益という我欲、そういった如何にも三次元的な事柄は、一歩間違えば我良しの世界に陥りやすく、霊的な摂理とは全く相容れないような価値観であるということをハッキリとお伝えしておかなければなりません。


それらの事柄と対極にあるのは、普遍的な愛の心、利他(自分の周りの人を思い遣る心)の精神、全てに対する感謝であり、そして祈りという魂の発露にも素晴らしいエネルギーが満ち溢れています。


彼女は恐らく死というものに対する真実を知っているが故に、死に対する恐怖はもう微塵も無かったのだろうと思いますが、これは霊的な摂理というものを理解している者であれば、たとえ誰であろうと死を恐れるという事は決して無いという事なのでしょう。


死は人(肉体)の終わりではなく、本来の魂の故郷へ生まれ変わるということなのですから。


最後に彼女は、会場のドアをいっぱいに開けて外の世界へ飛び出し、夜の空に向かって「“I made it” (やった!)」と大声で叫びました。


きっと彼女(夜鳥)は、闇世の中、魂の高みへと飛び立っていった事でしょう。


続く。












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