医食同源 食がもたらす心と身体の病について考える その七 日本本来の食文化とは?(3)

またこれは以前にも書きましたが、江戸時代にはお酒にの原酒を「玉割り」と言って水で薄めたものを燗付けで飲んでいました。


このお酒については、自分も実際に当時の飲まれていたものを体験するために、水で薄めて燗付けをして飲んでみたのです。


今の日本酒は、アルコール度数がおよそ15度前後ですので、江戸時代のお酒と同じ様にするには酒1に対して水を2で割って、更にそれを燗付けするとなるとアルコール分が少し揮発して飛びますので、今の酒と比べると本当に微かな酒の味しかしなくなるのですね。


それでも自分は親譲りの遺伝子をしっかりと受け継いだ下戸なので、そんな薄い酒でも十分に酔っ払いますが。


当時の人達は何故冷酒を飲まなかったのかと言いますと、海原益軒の「養生訓」が当時の庶民の間に広く知られており、冷酒は身体を冷すので良く無いという事が一般的に認知されていた為に、燗付けをしてから飲むという事が習慣となっていたのです。


しかし、日本酒というのは蒸留酒ではありませんし、糖質についても他のお酒に比べて多めで、アル中になるような人は以前から日本酒飲みの人が多かったのです。


ですから、江戸時代のお酒についても食材と同じ様に、アルコール度数が今の日本酒と比べると遥かに低いだけに、身体にとってはより負担が少ない飲み物だったという事になるのですね。
(まあ、3倍飲んでしまえばアルコールの摂取量としては同じことになるのですが、たとえ同量を飲んだとしても水も沢山飲んでいる分、内臓の負担はより軽くなる筈です)


そもそも論になりますけれども、何故今の食事情よりも当時のお江戸の食事の方が遥かに良かったのかと言いますと、よくよく考えれば至極当然のことなのです。


当時は合成された除草剤や農薬、化学肥料等というものは存在しませんでしたし、ましてや冷凍保存(将軍への御献上品等は除く)技術や添加物等というケミカルなものも存在しませんでしたので、自然の在るがままのものを当時の人達はごく普通に食べていたのですよ。


しかも、当時は当然ハウス栽培などというものも無いので季節に応じた旬の物を食べていましたし、交通(物流)も発達しておりませんでしたから、地産地消の食材を当時の人達はごく当たり前の様に消費していたのです(即ち身土不二)。


皆さん、そういったナチュラルな食生活が身体に悪い訳がありませんでしょう?


因みに日本の農薬や化学肥料の使用量の多さ、除草剤や添加物の規制の緩さは世界でもトップクラスで、我々日本人は中国のことを揶揄しがちですけれども、実は我々がやっていることはたいして変わらないのですよ。


我々現代人というのは、文明という名を借りたいかがわしい食材による飽食を極めることによって自らの身体を壊し、更にパソコンやスマホという便利なツールを得る(依存する)ことによって精神やストレスを溜めて心を病み、文明の力を過信することによって我々の拠り所である地球という大切な存在を破壊してきたのです。


このブログの読者の皆さんは既にご存知の様に、自分は今、仕事の都合で愛知県と岐阜県の二拠点生活をしております。


ということは、必然として週のうちの半分以上を愛知県にある自宅で自炊をするということになります。


実際に体験してみてわかったのですが、自炊というのは意外と時間や労力が掛かりますし(主婦の方、本当にご苦労様です)、食材の買い出しについても、より安くて、しかも自然に近い品質の良い食材を手に入れるために何処で何を買うのかということがそれぞれ決まっていますので、そういった手間まで考えると生活の相当な時間を食に割くという事になるのです。


この話は続きます。







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